「ジャニーズJr.の真実」の真実は
令和初日、SixTONESの結成日。SixTONESは大阪で単独ライブ。そして、SixTONESが表紙のTVガイドとテレビジョンが発売。公式パンフレットかよ、と思うほど大真面目なインタビューが掲載されていて、涙無しには読めなかった。
テレビジョンにはSnowManの特集もあり、3号連続特集というのも感慨深い。Jr.ソロ連載の担当が康二でSnowMan加入の経緯や想いを丁寧に答えてくれている。こちらも涙無しには読めない。もちろんあの狂気じみた9人分のSnowMan相関図もメンバーへの信頼がひしひしと伝わってきて込み上げるものがある。そして見にくくてジッと見てしまう。
スノスト以外のJr.もユニットがいくつか登場して令和の抱負を語っていた。関ジャニ∞やKAT-TUNなどデビュー組とほぼ同じ扱いで載っている。
じっくりと時間をかけてこの2冊のテレビ誌を読んで色んなことを考えた。
デビューって何なんだろう。ほんと何回考えても分からなすぎる。
CDデビューがデビューという時代はもう終わったようにも思うけど、でも結局指標となるのはCDデビューということになるのだろうか。
夢を叶える為の通過点に過ぎない、デビューを前提として目標はこうだ、というように話すJr.が本当に増えた。ますますデビューが何なのか分からなくなる。
ところで、令和一日目の私はめちゃくちゃジャニーズJr.について考えていた訳だけど、平成の私は大部分をデビュー組だけのことを考えて生きてきたオタクだ。この生活になって2〜3年経つが、本当に慣れない。そして未だに信じられない。
振り返ると、本格的にJr.にハマったのは2016年9月の少年たちからだが、その前にいくつかポイントがあったことに気付いた。
2012年に「ジャニーズJr.の真実」を見たことが非常に大きかったと思う。あの番組はとても興味深くて何度も見たので、取り上げられていたJr.は顔と名前が一致していたし、岩橋くんと松倉くんにハマって一時期ツイッターの定期ツイートに好きなJr.として記載していた。
あそこで松倉くんや岸くんを知っていたから、「お兄ちゃん、ガチャ」が始まるときに見てみようって思ったんだと思う。
雑感だけど、あの番組は超簡潔にまとめると、ジャニーズJr.とはただのキラキラした世界ではなく、規律のない学校のようなものだと言われることがある、とまとめていて、Jr.に1ヶ月密着してエンタメ関係者や教育評論家の言葉を借りながら何故女子がJr.に夢中になるのか、という魅力の部分に迫っていた。
初見の人にとっては「真実はこうなのか!」という印象かもしれないけど、ファンからすると「いや、そもそも私たちはそこが好きで応援してるんだし〜〜!マジ沼だから!」みたいなものだと思う。
あのタッキーもコメントを出していて、ジャニーズJr.は先輩の背中を見て勝手に盗んで勝手に覚える。どんどん吸収していく期間がジャニーズJr.というように言っている。
今のジャニーズJr.を見ていると、この番組やタッキーが言っていることが何となく少し当てはまらないように思えてくる。
TVガイドのSixTONESのロングインタビューには胸に響く言葉がたくさんあった。
中でも特に印象に残ったのが北斗のこと言葉。
やりたいこと、やらなきゃいけないって分かってることの狭間でもがきながら、今はそれぞれが“自分”をやれてるんじゃないかな
「自分をやれている」という表現にハッとした。
たまにツイートにも出しているけど、とある女性アイドルのオーディションに密着したドキュメンタリー(「世界でいちばん悲しいオーディション」)とてもアイドルという存在の本質に迫っていて面白く、私は北斗くんの言葉でこのドキュメンタリーのことを思い出した。
そのドキュメンタリーでは、途中で脱落していく子たち涙ながらにこう言う
自分が出せなくて…
「自分を出す」って何だろう?
自分を出せないとアイドルにはなれないのだろうか?
密着中、何度も少女たちは問われる
いまのあなたはどっち(本名の自分 or 芸名の自分)ですか?
オーディションの途中で化けたり、受かる子は、ほとんどが「芸名(アイドル)の自分」と答えていた。そういえば私って名前あったんだな〜と終盤まで残ってかなりガッツを見せてた子がボソッと呟いたのが印象的だった。
だとすると、自分を出すって何だろう?
生まれながらのありのままの姿を見せて、ということではないんだと思う。アイドルとしての自分をしっかりと捉えて、それに順応する要領の良さなんだと思う。これは、裏表があるとかないとかそういう話ではないんだと思う。
オーディション中、とある少女が
アイドルの私が成長したら、本名の私はほんの少しだけ成長すると思う
というのも、成長して仕事が増えるとアイドルでいる時間の方が圧倒的に多くなって、こっちが本当の私なんだと思う、と。側から見ると「作られた自分」と思われてもおかしくないのに、それを「本当の私」と言うのに驚いた。
ちょっと話は違うけど、あの亀梨和也もよく自分で自分を鼓舞していると言っている。あの亀梨和也が素の自分には自信がないと。そんなアホな……とは思いつつ、亀梨くんもひとりの人間、やっぱそういうこともあるんだな。
亀梨くんを見ていると「亀梨和也」というアイドルとしての自分をコントロールすることが出来るようになること、それが自分を出すということなんだと感じる。
北斗くんが言う「自分をやれてる」というのは、言葉が薄っぺらすぎて申し訳ないんだけど、本当にアイドルになった、ということなんだと思う。この本当にアイドルになることがデビューの要素でもあると私は勝手に思っている。
樹の「ジャニーズJr.の底上げがしたい。ジャニーズJr.には感謝しかないので、恩返しがしたい。いずれデビューしたら ジャニーズJr.の◯◯ ではなくなるから」という話もめちゃくちゃ興味深かった。
ジャニーズJr.はデビューまでの研修期間
というように言われていた時代はもう終わり。習うだけではなく、恩返しをする段階まできている。
今はもうデビュー組と戦うもう一つのチームだ。
もう先輩のバックにはつかない。
先輩の背中を見て吸収するだけではない。
背中を見せる方になっている。
ブレイク必至ってもう数年前から言われ続けてるけど、その先にシンプルにCDデビューがあるとはあまり考えられない。
今のジャニーズJr.にとって「ブレイク」とは単純に人気が出るってことではないように感じる。
今の彼らの「ブレイク」はすなわち固定概念をぶち壊す方にあるんだと思う。
2019年のジャニーズJr.の真実
令和のジャニーズJr.の真実
それを見せつけてくれ。
その過程のなかにデビューがあるんだと、今はそういうように解釈して、新しい時代を駆け抜ける彼らを見守って盛り上げていきたい。
そんな令和のはじまりはじまり〜〜