好きこそもののオタクなれ

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天国のじいちゃんに岩本くん1stクリアの話をする

 

 

 

「じいちゃんもやりたい!」

 

2017年3月

ジャニーズJr.祭に向けて団扇作りをしていると、じいちゃんがうちに遊びに来た。手先が器用で工作が大好きだったじいちゃんは、団扇作りに興味津々で、手伝って貰うことにした。

 

この反転した字をカッティングシートに当てて…という手順を説明すると、じいちゃんは慣れた手つきで作業を進めた。

 

あっという間に作り終えて「ところでこれは何て読むんだい?」「ひかるだよ」「珍しいね〜」と会話した。

 

 

数週間後、またじいちゃんが遊びに来た。すると、いきなりじいちゃんが「岩本くんっていうのはジャニーズJr.なの?」と聞いてきた。この前の団扇の「照」が岩本くんなことも、岩本くんの顔もじいちゃんには教えていない。じいちゃん家にはインターネットの環境もないし、当時はSnow Manが地上波のテレビに出ることもほとんど無かった。

 

私が驚いていると「SASUKE見たよ」と。うちは家族揃ってSASUKEファン。じいちゃんが2017春大会を見ていたところ、カッコいい新人が出てきたもんだなと思っていると名前に見覚えが。「照」と書いて「ひかる」。ジャニーズJr.が何なのかはよく分からなかったが、私がジャニーズ好きなことは知っていたため、あの団扇の「照」とこのSASUKEの「照」は同一人物だと確信したそう。

 

皆さんご存知の通り、初出場の岩本くんはあっという間にリタイアになってしまったんですけれども、じいちゃんは「残念だったけど、カッコ良かったよね!じいちゃんも応援するよ!次はクリアして欲しいな!」と言ってくれて、私はそれがめちゃくちゃ嬉しかった。その直後の滝沢歌舞伎でお手紙にこの話を書いた気がする(笑)

 

でも、その年の夏頃、手術に失敗して急にじいちゃんが植物状態になってしまった。ドラマのような展開だった。医療事故だったんじゃないかと言われるような、そんな状況で、植物状態が半年続きじいちゃんは亡くなった。

 

生前、仕事が忙しくてじいちゃんになかなか会う時間が取れず、私の記憶の中で最後にしたじいちゃんとの会話がこの「岩本くん次はクリアして欲しいね」になってしまった。最後に一緒にしたことは「照」の団扇作り。他の家族は手術直前にみんなで食事に行っていたらしく、それも後から聞かされてめちゃくちゃショックだった。仕事を休むことだって出来たのに。

 

大好きで大好きで、悩みでも何でも話せたじいちゃんだったので、もう意識が戻らないことが信じられなさすぎて、植物状態になったじいちゃんの手を握って泣きながら「岩本くんまたダメでした〜😂」と2017秋の結果を報告したりした。

 

亡くなってからもお線香をあげに行く度に、まずはSASUKEの話。岩本くんの結果報告。早くじいちゃんに「岩本くんクリアしたよ」と報告したかった。

 

それが、ついに、ついに叶う。本当にめちゃくちゃ嬉しい。

 

岩本くんにとって、私と私のじいちゃんのこのエピソードは全く関係無いから、結び付けるのは本当に申し訳無いけど、じいちゃんにこの嬉しいニュースを伝えられることが本当に嬉しくて仕方ない。確か、岩本くんのデビューが決まったことは伝えた気がするけど、デビューしてからの活躍のことは伝えていなかった気がするから教えてあげよう。

 

 

そんなことを考えながらSASUKEの岩本くんを見ていると、オールスターズが全盛期の頃SASUKEヘビーウォッチャーだった父が「誰だ?随分イケメンが入ったんだな」と呟いた。ああ、じいちゃんと同じようなことを…

 

じいちゃんSASUKE好きだったでしょ?と言ったら、ああそうだったな、と少ししんみりした父に、じいちゃんが岩本くんのこと見てカッコいいと思ったんだってという話をしたら「同じだな😂」と。お線香あげに行く度に岩本くんの結果報告してる話をしたら、そんなことしてたのか!と笑っていた。ちなみに、岩本くんはマインドが第二の山田勝己の素質があることも伝えた。「岩本くん!君はアイドルなんだからな!」と画面の岩本くんを心配そうに見つめる父の姿が面白くて仕方ない。

 

じいちゃんがあんな形で急に亡くなったのは本当にめちゃくちゃ悔しくてめちゃくちゃショックだった。亡くなって何年も経つけど、未だに亡くなったことが信じられなくて泣いてしまう。

 

だけど、たぶん岩本くんがいなかったら、最後にじいちゃんとした会話とか、一緒にやったこととか、はっきり思い出せないままだったと思うし、亡くなる前のかすかな記憶の中で私とじいちゃんの会話は終わっていたと思うけど、

 

岩本くんがいたお陰で、たぶん一生、団扇を作ったこともSASUKEの話をしたことも忘れないと思うし、私が勝手に岩本くんのSASUKE成績を報告するルーティンを作っているお陰で、そして岩本くんがSASUKEに挑み続けてくれているお陰で、今もじいちゃんと会話しているようで楽しい。

 

じいちゃんが亡くなったのも、湾岸スノ公演の時で私は全ての良席チケットを手放すしかなくなってそれはそれは大騒ぎだったので、命日も忘れないし、湾岸のことも忘れない(笑)当時は本当にめちゃくちゃ辛くて精神ボロボロになったけど、今となっては笑い話です。笑い話ではないか(笑)

 

とにかく、岩本くん1stクリアおめでとう!!!しっかりじいちゃんに報告しておくよ!!!

 

今大会、オールスターズも復活して、若手も落ち着いていて、何だかとっても雰囲気が良かった。あんな縦横無尽に動く3rdステージとか普通絶望でしかないし、一見個人戦のように見えるけど、皆んなで声掛けあってさ、あの化け物を倒すってめちゃくちゃ気持ち良い。

 

SASUKEには、年齢も性別も職種も国籍も一切関係なくて、すべての人にチャンスがあって、山田さんが言っていたように、SASUKEはずっとそこにあるから、あとは自分次第なんだと。何歳になっても気持ちがあれば出られるんだと。だからこそ、1人の人間としての岩本くんを見られるのがとても嬉しい。

 

 

 

ずっと何か引っかかっていたものがなくなって楽になったような気がする。そんな2020年の年末でした。